昼寝
「これは
殿。お待ちしておりました。」
いつものように浦原商店へ遊びに行くと
出迎えてくれたのは、エプロンをした大きなテッサイ。
「こんにちは。今日はテッサイさんがお店番をされているんですか?」
「二人とも遊びに行ってしまった故、今日は私が…。」
「そうなんですか。ジン太君もウルルちゃんもまだまだ遊びたい歳ですもんね。」
「さあ、どうぞ」と店の奥へ通されると、
いつもの居間ではなく、喜助の自室へ通される。
「喜助さん、今日は自分の部屋に?」
「そうなんですが、実は…。」
テッサイが喜助の部屋の襖を静かに開けると
横になっている甚平姿の喜助が眼に入る。
「眠ってる…?」
「はい、30分ほど前までは起きておられたのですが、
先程、
殿がいらしたのでお知らせに行ったら、この状態で。」
「…徹夜…だったとか?」
「朝まで、色々作業をしておられたようです。」
はぁ、やっぱり…と
は思った。
いつもは「のらりくらり」の喜助でも、
皆が見ていないところでは何かを一生懸命やっている。
その何かというのは、
にはわからないことなのだが、
彼が大事なことをやっているということだけは
わかっているつもりだった。
「せっかく
殿が見えたのですから、起こして…」「起こさないでください。」
「眠れるときには眠らせてあげて下さい。」
「それでは、何かあればこのテッサイを呼んでくだされ。」
「ありがとうございます。」
テッサイは
を部屋に残し、静かに襖を閉めた。
は喜助のそばに寄り、彼の顔をまじまじと見る。
「…すっごいクマが出来てる…」
前回、喜助と会ったのが3日前だから、
もしかしたらそれから一睡も眠ってないのかもしれない…と思うほどの濃いクマで、
本当は忙しかったのに、わざわざ時間を割いてくれてたのかもと
は申し訳なく思う。
「いつもゴメンネ…ありがと…。」
そう言いながら、額にかかる前髪を少しずらすと
端正な顔立ちに長いまつげ、高い鼻、
そしてかなり目立つ眼の下のクマ。
「このクマでオトコマエが台無しだよ…喜助さん…。」
はフフッと笑った。
すると喜助が寝返りを打ち、少し寒そうに身体を縮めたので
は押入から毛布を出して掛けてやる。
毛布を掛けてもらった喜助は、再び小さく寝返りを打つと、
「…
…サン…。」
と声を発した。
彼が起きたと思い、
は喜助を黙って見つめていたが
聞こえてくるのは、規則正しい彼の寝息のみ。
「寝言か」と思っているうちに自分もだんだんと眠くなってきた。
「私も…喜助さんと一緒に寝ちゃお…。」
さっき掛けた毛布に滑り込んで、
寝返りを打った喜助と向かい合わせになるようなカタチで
も一緒に眠ることにした。
「喜助さん、オヤスミナサイ。」
が一緒に眠ってから約1時間後、
喜助が目覚める。
「ありゃ、アタシ、眠っちゃいましたか…ってこの毛布は…」
そういえば
サンがもう来てる時間なんスけど…と思い、
上半身を起こし、毛布をめくると、
自分の最愛の人が隣で幸せそうに眠っている。
「
サン?」
が何故、自分と一緒に寝ていたのかと一瞬思ったが、
すぐに答えが思い浮かぶ。
(アナタはアタシが寝ちゃってたから黙って寝かしてくれてたんスね。
それで、一緒に昼寝と洒落込んで。
本当にアタシはアナタに迷惑を掛けてばかりだ…。)
喜助は彼女の頬に手を添えて、小さく微笑んだ。
「
サン…、オハヨウゴザイマス…。」
小さな声で、彼女を起こそうとするも、
は起きる気配はない。
返事のかわりに掛かっていた毛布がめくれていたせいで、
少し寒そうに身体を縮めた。
「あぁ、寒かったッスね。」
喜助は、
に毛布を掛け直すと、
毛布ごと彼女を抱きしめた。
すると
が喜助の腕の中で身じろぎ、
「…ん…、喜助…さ…ん…。」
なんて寝言を言うものだから、
喜助は嬉しくなり、更に腕に力が入る。
きっと彼女が目覚めたら、自分の腕の中で動けなくなっていることに文句を言うに違いない。
そして、「もっと自分の身体を大事にしろ」と更に小言を言うだろう。
「こんな可愛い顔で小言を言われても…(笑)」
嬉しくってニヤけるだけじゃないッスか…と
抱きしめたまま、眼を閉じた。
それまでアナタともう一眠り…。
FIN :*:・。,☆゚'・:*:・。・:*:・゚'☆,。・:*:*:・。,☆゚'・:*:・。・:*:・゚'☆,。・:*
夜一「ベタベタじゃのう…」
喜助「そりゃあもうラブラブッスからvv」
夜一「………」
喜助「ありゃ?夜一サン、他にツッコミはしないんスか?」
夜一「…そうじゃな…」
喜助「はい」
夜一「…
が幸せならそれで良い。」
喜助「えー!アタシの幸せは喜んでくれないんスか〜?」
夜一「お主は…別に…」
喜助「べっ、別にって!_| ̄|○ガクリ」
夜一「冗談じゃ。」
喜助「非道いッス…(TДT)」
夜一「まあ、許せ(笑)」
喜助「それより夜一サンのロマンスはないんスか?」
夜一「儂のか?」
喜助「そうッスよ!」
夜一「今はのぅ…あまり興味がないからの。」
喜助「ええっ!夜一サン、もしかして同性愛主義…って顔が痛いッ!!」
夜一「もう一発『ヒジ』をお見舞いしてやろうかの?(--#)」
喜助「いえ、もう、結構ッス!!」
夜一「儂は『今は興味がない』と言っておるのじゃ!誰が『男に興味がない』と言ったんじゃ!(--#)」
喜助「…だって夜一サン、砕蜂サンと仲良かったりしてるじゃないッスか〜。」
夜一「あまり軽く砕蜂の名を出すと、本人がやってくるぞ!( ̄ー ̄)ニヤリッ」
砕蜂「…おのれ…浦原喜助〜! 『尽敵螫殺(じんてきしゃくせつ) 雀蜂』!!」
喜助「そ、砕蜂サン!!なぜココに!?(しかも何で始解!?)」