テッサイとの秘事
「こんにちは〜。」
店の方から
サンの声がしたので、
今日も楽しくイチャつこうかと思ったんスね。
「喜助さん、おじゃまします。」
「いらっしゃぁ〜い♪
サンv」
「テッサイさん、いらっしゃいます?」
「テッサイ!?」
サンからテッサイの居場所を聞かれ、
ちょっと驚きましたが、
「え…えっと、たぶん奥の台所にいるんじゃあないッスかねぇ。」
「ありがとう、喜助さん♪」
サンはそう言うと、奥の台所へと消えていっちゃいました。
しばらくすると、台所から楽しげな声が聞こえてきます。
「なあんスかね…アレ。」
てっきりアタシに会いに来てくれたんだと思っていたので
かなりガッカリッス。
そりゃあ、普段はアタシに会いに来てくださるんスけど、
最近、一週間に一〜二回位は、テッサイの処へと行くんですよ…
サンは。
それがアタシにとっては…まあ何と言いますか、
やっぱり面白くないワケで。
今日は、そのテッサイの処へ行く日のようッス。
「じゃあ喜助さん、またお邪魔しますね。」
夕飯の直前になって、
サンが帰ろうとするので、慌ててそれを止める。
「夕飯…食べていってくださいヨ。」
「でも、いつもご馳走になっちゃてるし…。」
「なーに言ってるんスか?今日はテッサイの十八番の煮物ですし、食べていって下さいナ。」
「…それでは、お言葉に甘えて…。」
サンの返事に少し間があったのが、ちょっと気になったんスけど、
まあそれはヨシとしまショ。
とりあず、
サンを引き留めることには成功しました。
しかし
食事が始まると、誰も会話をしない。
なーんか普段と雰囲気が違う。
ジン太とウルルは早々に食事を済ませ、部屋へ帰ってしまったようッス。
残ったのはアタシとテッサイと
サン。
「ジン太とウルルが静かだったッスねえ。」
「…そうだね。」
「………最近、テッサイの処で何をしてるんスか?」
「ん〜 ナイショ♪」
「内緒って…アタシに言えないようなことしてるんスか?」
「そうじゃないけど…」
「じゃあ、何で隠すんですか!?」
「ちょっと、なんでそんなに怒ってるの!?」
サンにそう言われるまで、自分が怒っている…イラついてるとは
思わなくて、ハッとしてしまいました。
「………」
「喜助さん…。」
「アナタのことだと、どうしても余裕がなくなるというか…
いつも一緒に居たいもんですから…つい…。」
「私も。ずっと一緒に居たいと思ってるよ。」
サンの顔を見ると嬉しそうにニコニコ笑っていて。
すると今までの一部始終を黙って見ていたテッサイが立ち上がって夕飯の後片付けをし始めました。
「私は、後片付けをして参ります故…」
「あ!テッサイさん待って!私も手伝いますから!」
「しかし…お邪魔ではないのですかな?」
「テッサイさんにも居てもらいたいんです。」
最近、
サンとテッサイは仲が良い。
…心ではわかっていますが、やっぱりどうしてもイライラするんです。
「何、楽しそうに仲良くなっちゃてるんスかねぇ…」
「はぁ!?」
「まるで新婚サンのように台所でイチャイチャしちゃって…。」
「店長!それは…」「テッサイさん!いいんですよ!」
「
殿…」
「勝手にそう思うのなら、そう思っていればいいんじゃないですか!?」
サンも徐々にイライラを隠せなくなってきたようッス。
「…開き直りッスか?」
「…何も知らないで、勝手なことばかり言ってる喜助さんがおかしいんでしょう?」
「それは、アナタが何も教えてくれないからじゃないですか!」
サンは小さく溜息をつくと、卓袱台の上に残っている今日のおかず…
大根と鶏肉の煮物をアタシの前に持ってきた。
「…コレが何スか?」
「今日の夕飯、すべて私が作りました!」
「…はい?」
「煮物はもちろん、お浸しも、お付け物も、お味噌汁も!」
「 ? 何を言ってるんスか?これはテッサイの…。」
そう、これはテッサイお得意の煮物で、アタシも結構好きなおかず…。
お浸しも漬け物も味噌汁も、皆いつも通り、テッサイの味…。
テッサイの…味?
「…これって…。」
「そうです。テッサイさんの味付けはとても美味しいから、
毎週料理教室をお願いして貰ってたんです。」
「
殿が私の所で料理を習っている日の夕飯は、すべて
殿が作って下さってますぞ。」
「じゃ、じゃあ何故そう言ってくれなかったんスか!?」
「私がテッサイさんに言わないでって口止めしてたの。」
「…何故?」
「喜助さんが気が付かずに食べてくれたら、それだけテッサイさんの味に近づいたって事でしょ。」
…こりゃあ…どうも…。
「
サン…すみません。」
「…疑ってたでしょ。」
「ゔ…」
「私も…言わなかったからいけなかったんだけど…ね。」
「アタシも、台所まで行って見ていればヨカッタッスね…。」
サンの手をとって、もう一度謝ろうとしたとき、
「それでは、私は無罪放免…ということで。」
「テッサイさん!」「テッサイ!」
「ごめんなさい」「申し訳なかったッス」
「いえいえ、仲直りも済んでヨカッタですな。
それでは片づけをして参りますので、
殿はごゆるりと。」
テッサイはアタシ達に笑みを浮かべると、台所へと行ってしまった。
「
サン、何故テッサイの料理なんスか?」
「…喜助さんが『テッサイの料理は美味い』っていっつも言ってたから…。」
「え?まぁ…確かにテッサイの料理は美味いんスけど…。」
「私もテッサイさんの料理は美味しいと思うし、それに…。」
「 ? 」
「私も喜助さんに『美味しい』って言ってもらいたい…じゃない。」
そう言って恥ずかしそうに笑う
サンが、なんかとてもかわいくて
アタシも思わず笑顔になります。
「で、気が付かなかったってことは、美味しかったんでしょ?」
「モチロン!!…でも。」
「でも?」
「
サンが普段作ってくださる味も、アタシは好きなんスけどね…。」
「そうかなぁ…?テッサイさんの方がずーっと美味しいよ。」
「どっちもアタシにとっては好物の味ッスよ♪」
「ありがと。」
顔を赤らめてお礼を言う
サンを引き寄せ、アタシの前に座らせると、
アタシは腕を彼女の背後から巻き付けました。
「ねえ…
サン。」
「何?」
「
サンから見て、テッサイは…どういう存在なんスかねぇ?
…いや、疑ってるとかそういう意味じゃあないッスよ!」
アタシが変な言い方をしてしまったせいで、
サンは笑っているようですが、
彼女にとって、テッサイは、父親みたいな存在なのかと思ったわけで…。
「そうねぇ…母親見たいな存在?」
「は、母親?」
「そう、母親。」
「…父親じゃないんスか?」
「だって、炊事洗濯完璧だし、エプロン似合うし(笑)
もうね、『肝っ玉かあさん』ってカンジ。」
き…肝っ玉かあさん!!
「クックッ…。 今度、テッサイにそう言っておきまショ♪」
「え!?言わないで!!」
「え〜、何でッスかぁ〜?」
「この次、どんな顔してテッサイさんに会ったらいいの〜!?」
「『肝っ玉テッサイさん♪』って呼べばいいんじゃないッスかねぇ♪」
困った顔の
サンの頬に軽くキスをして、
「ご馳走様でした。とっても美味しかったッスよ。」と
アタシは彼女にお礼を言いました。
FIN :*:・。,☆゚'・:*:・。・:*:・゚'☆,。・:*:*:・。,☆゚'・:*:・。・:*:・゚'☆,。・:*
夜一「テッサイ!お主が一番迷惑だったんじゃのう。」
テッサイ「…店長がそれだけ
殿のことを大事に想っているからなのでしょう。」
喜助「そうそう!テッサイ、ナイスフォローッス♪」
夜一「お主は黙っとれ!(--#)」
喜助「あい…(´・ω・`)ショボーン」
「テッサイさん、本当にご迷惑をお掛けしました…。すみません。」
テッサイ「
殿の店長への愛故の行動ですからな、お手伝いせねば!」
夜一「それに比べてこの『万年嫉妬エロ店長』は!」
喜助「『ハンサムエロ店主』ですって!」
夜一「ウルサイ!(゚Д゚)ゴルァ!」
喜助「あい…(´・ω・`)ショボーン」
「お陰で、テッサイさんの味を覚えることが出来ました♪ありがとうございました!!」
テッサイ「いえいえ。」
喜助「アタシだけが悪者なんスか?」
夜一「…違うのか?」
喜助「ρ(-ε-。)イイモンイイモン」
「あ、私も喜助さんに言わなかったのが悪かったですし…。」
喜助「
…サァン…(T▽T)」
夜一「しかしのう…喜助の嫉妬っぷりはあまりにも酷すぎる。」
喜助「んなコト言われても、仕方ないッスよぉ。」
テッサイ「寝ても覚めても
殿のことばかり想っておいでですからな。」
喜助「そうそう!またまたナイスフォローッス!!♪」
夜一「
!こんなヤツに振り回されてると疲れるだけじゃぞ!」
「………」←黙して語らず
喜助「
サン!!そこは何か話していただかないと!!!」
「………」←黙して語らず
喜助「
サァ〜ン!ヽ(`Д´)ノウワァァァンン」
「ごめんなさい、わざとしました(笑)」
喜助「(・_・、)
…サン…。」
「大好きですよv」
喜助「σ(*´∀`照)えへへ」
夜一「┏(-_-|||)┓ガックリ(もうコヤツは治らぬのう…)」