「a new year's present」





















「…で、どうなんだい?最近」
「何が『どうなんだい?』なんだよ」









新年早々、春水が雨乾堂にやってきた。
『ちょっと付き合わないかい?』と言ってきたので、何事かと思えば
馴染みの居酒屋で、『たまには男同士、二人で呑もう!』だと。









「それより、何故、新年早々お前と二人で呑まなきゃいかんのだ」
「つれないねえ…浮竹ェ〜」









ボクたち親友じゃないか〜 と、十四郎の猪口に酒を注ぐ。








「だから何が『どうなんだい?』なん…」
「最近、 ちゃんとはどうなんだい?って聞いてるのさ」
「何が?」









十四郎は少し怪訝な顔をした。
への想いは春水も知っていること。
それをまるで「弱み」を握っているように言われて、少し悔しかった。










「いい加減さあ、くっついちゃえばいいんじゃないの?」
「そういう問題ではないだろう」
「そういう問題デショ(笑)」









浮竹は ちゃんのことが好きで、 ちゃんだってさ……
と春水が言おうとしたとき









「両想いだとは限らん!」
「はあ〜 ガンコだねえ(苦笑)じゃあ、誰のことが好きなんだい? ちゃんはさ」
「そ…そんなの知るか!」
「キミ以外にいるワケがないと思うんだけどなあ…」
「本人に聞いてもいないのに、わかるワケないだろう!」
「はは〜ん 怖いのかい?」
「な、何を言って…!」
「ぼやぼやしてると、他の男に取られるぞ〜( ̄ー ̄)ニヤリッ」
「お、俺を肴に酒を呑むな!」










2本目の徳利が空になったとき、春水が店の時計を見た。









「おっと、もうこんな時間か!」
「こんな時間ってまだ飲み始めたばかりだろう」
「ちょっと野暮用があってね…」
「野暮用?」
「そっv」









春水は酒代を机の上に置くとヘラリと笑ってこう言った。










「それから浮竹ェ〜。ボクから『お年玉』をあげるよv」









お年玉?
珍しい…というより、気持ち悪いことを言うもんだな…。









「お年玉ァ?」
「そう!『お・年・玉・v』。大事にしろよ〜♪」









そう言うと春水は立ち上がって店を出ようとする。








「お、おいっ!」
「なあ〜に、もう少ししたらわかるからvキミはそこで大人しく待ってればいいさ」
「待てと言われても…」









十四郎が瞬きした間に、春水は瞬歩で去ってしまった。
わざわざ瞬歩で行くなんて、そんなに急いでいたのか?




















































しかし、春水と入れ替わりで、 が店に入ってくる。









!?」
「十四郎!大丈夫なの?」
「……? 何がだ??」
「だって春水の地獄蝶が『浮竹が居酒屋で新年早々飲み過ぎて…』って…」









「は?」









「俺はほとんど呑んでない。それに春水と此処に来てまだそんなに経ってない」










机の上を見ると、空になった徳利が2本。










「この2本だけ?」
「ああ」
「で、春水は?」
「春水は、今帰ったばかりだ」
「帰った?何故…」




























何故って……………… 「あっ!」





























十四郎は春水の言葉を思い出した--------------「お年玉」!
春水のお年玉とは他ならぬ「 」のことだったのだ。









「…あの、お節介が!」
「ちょっと、十四郎!さっきから何一人で喋ってるの?」
「え?あ…あぁ、何でもない」
「…? 変な人ね(笑)」









は十四郎を見てフフッと笑うと、店の者に
『すみません、お銚子1本お願いします』と注文した。









「お相伴させていただくわね」
「新年早々、 と呑めるなんて嬉しいよ」
「そお?ありがと♪」









お互いに酒を注ぎ、杯を傾けた。









「今年も宜しくね、十四郎」
「こちらこそ宜しく」









春水に『大事にしろよ〜』って言われたが、言われなくても大事にするさ!
この尸魂界で一番大事なモノなんだからな。
…でもまあ、春水には感謝するよ…。









「今年は十四郎にとっても私にとっても良い年になるかな」
「なるさ!」
「…そうだね。でも特別スゴイ事がなくてもいいから…」
「?」





























「十四郎の身体が少しでも良くなれば、それだけでいいよ…」





























少し驚いた十四郎。
やがてそれは満面の笑みに変わり、





























「俺は… の笑顔が見られたら、それで充分さ…」





























そう言って、春水から貰った「お年玉」を嬉しそうに見つめた。







































君に幸多かれ----------------------------------。
































 END


























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