「palmistry」
「十四郎、手を見せて♪」
唐突に
が言い出した。
「手?」
「うん。手相を見てあげる。」
俺専属救護班の
(と言っても学院時代からの腐れ縁)は
ほぼ毎日、雨乾堂へ来てくれるのだが、話題に事欠かない。
たぶん俺のために色々話を考えてくれているんだろうと感謝はしているものの
たまに予想もしない展開もあったりする。
で、今日は「手相」なのか…。
どこからネタを仕入れて来たんだ?(笑)
「手相なんて見れたか?(笑)」
「失礼ね!ちゃんと乱菊サンに教わったんだから!」
乱菊?乱菊って… あぁ、日番谷のトコの…。
「早く、手をだして!」
「スマン、スマン(笑)」
に掌を見せると、嬉しそうに俺の手相を見だした。
の手はヒンヤリしていて、とても気持ちが良かった。
いままで何度か手を掴んだり繋いだりしたことはあったが
あらためて触れると、なんだか気恥ずかしい。
「あっ!」
「な、なんだ?」
「身体はあまり丈夫じゃないみたい…。当たってる!」
おいおい…。それは手相じゃなくてもわかるだろう…。
「これが感情線で… … へえ〜♪」
「今度はなんだ?」
「十四郎って結構感情の起伏が激しいんだ♪」
「!」
当たってる…カモ…。
そのうち俺の手相を見るだけじゃもの足りなくなって、
自分の手相と見比べていた。
何処がどう同じとか違うだとか…。
そうしたら、イキナリ俺の掌に自分の掌を重ねた。
「
?」
「十四郎の手って大きいね。それでいて指がとってもキレイ。」
「手が大きいのはわかるが、指がキレイなんて言われたことないぞ。」
「そうなの?私は大好きなんだ…。十四郎の手。」
はそう言うと、両手で俺の手を包んだ。
「十四郎の手って暖かい……って、もしかして熱?」
「いや、熱は出てない。
の手が冷たいんじゃないのか(笑)」
「そっか…(笑)」
手とは不思議なものだな…。
触れているだけでこんなに心が温かくなる。
も俺と同じ事を想ってくれているのだろうか…。
「忘れてた!『結婚線』見なきゃ!」
「結婚線か?」
「そう!これが一番大事って乱菊さんも言ってたし。」
ん〜どれどれ…と小指の付け根の短い線を見る。
そして自分のそれと見比べた。
「どうなんだ?」
「すごーい!私と同じ結果だよ。」
「
と?」
「晩婚…かもしれないけど、結婚は1回!十四郎も私もきっと一途なんだね。
十四郎の奥さんになる人は幸せ者だよ!」
俺のカミさんになる人は…
…お前だけって決めていたんだが、
ご本人さんは知ってか知らずか…とにかく自分に関しては疎いからなあ…。
クックックとこらえるように笑ったものだから、
「なあに〜。変な笑い方をして〜。」
「悪い(笑)
のダンナになるヤツは幸せ者だなと思ってな。」
「本当にそう思ってる〜?」
「本当さ。」
「私はね、ダンナ様が幸せだったら私も幸せって思ってるから…。」
「そうか…。じゃあ
はきっと幸せになるよ…」
十四郎が
に優しく微笑みかけた。
二人が夫婦になるのは、まだ先のこと…。
END
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