「wind bell」
チリンチリンと硝子の風鈴が鳴る。
「風鈴とは、涼しげであります!」
「仙太郎!それは私が言おうと思っていたんだ!」
仙太郎と清音は相変わらずで。
お前等だけはいつも熱いなあと十四郎はいつも思う。
「でも隊長、昨日まではなかったですよね、その風鈴」
「ああ、
が昨晩持ってきてくれたんだ。」
「
様が…」
は、俺の親友で四番隊に所属。
今は卯ノ花の命で俺の看護をしてくれている。
しかし昨日はめずらしく夜にやってきた。
*
「十四郎、ごめん。遅くなっちゃった。」
「いや、それよりも任務は無事に終わったのか?」
「相変わらず心配性よね…十四郎は。」
大丈夫デス!と
は笑顔でこたえた。
それよりね…と小さな紙の包みを出してきた。
「はい、コレ!」
「ん?なんだ?」
包みを開けると、中からは硝子の風鈴が出てきた。
「今日、任務で現世へ行ったら、お祭りをやっていてね、そこで売っていたのよ。」
「へぇ〜」
「キレイでしょ?雨乾堂に飾ったらどうかなって思って…」
は十四郎の手から風鈴を取ると、雨乾堂の池側の窓に吊した。
「こうしてね、たまには窓を開けて淀んだ空気を入れ換えること!」
「ああ」
チリンと風鈴が涼しげな音を奏でる。
その音だけで気分が爽やかになる。
「いい音だな」
「そうだね」
買ってきてヨカッタと
は嬉しそうだった。
俺はそんな
を見て嬉しかった。
「あのね…明日から三日間なんだけど、また任務で現世へ出かけないといけないのね」
「そうか」
「往診ができなくなってしまうけど…、何かあったら必ず卯ノ花隊長に連絡して。」
「わかった」
「それから」
「?」
「薬は毎日飲みましょう!」
「……」
「返事は?」
「… 考えとく。」
二人、顔を見合わせて笑った。
「じゃあ、あまり長居をすると失礼だから、今日は帰ります。」
「俺は構わないぞ。もっとゆっくりしていけよ。」
「なーに言ってんの!病人を寝かさない救護班なんて聞いたことなから。」
それじゃあね、と
は雨乾堂を後にした。
「また、面白いモノがあったら、持ってくるね」
去り際にそんなことを言ってたが、
土産なんていらないんだぞ…無事に戻ってくれれば、それで充分。
そんなことを思いながら、十四郎は風鈴を眺めていた。
その後の仙太郎と清音の会話-------------
清「隊長ったら三日間、ずーっと風鈴眺めてたわよね」
仙「ふん!お前には男の気持ちがわからんのだ!」
清「なんですってー!私が隊長の気持ちを一番わかっているんだから!」
仙「だまれ!ハナクソ女!それは俺に決まってるだろう!」
清「キーッ!!!」
清「でもさ、三日間ちゃんと部屋の換気してた」
仙「そ、そうだな…」
二人、ちょっとだけ感心。
END
※SADNESS COLORサマ企画「浮竹夢展示処」に提出。
闇月朔夜様、有難うございました。
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