「wound(kyoraku ver.)」























今日の任務は失敗した。


 

 

 




私は四番隊の『第零班』に所属している。
第零班というのは『上級救護班』の上、『特別救護班』の連中の事なんだけど、
四番隊の中で刀も扱える班なので他の救護班よりももっと危険な任務をしたりする。

だからというワケではないんだけど、
任務中に他の子をかばったら、虚と接触してしまって、左脚が見た目スゴイ事になってしまった。


 

 

 

 

 



打撲と擦り傷。

 

 

 

 

 




腿は打撲で真っ青、膝から下は擦り傷だらけで包帯をしても血が滲んでくる。
でも骨には影響がなかったのでひと安心。
とりあえず他の連中には、怪我はバレてない様子なので、
このままとぼけてようと思った------------けど、




 

 

 



「イテテッ。やっぱり座るのがツライかなあ」

 

 

 






そりゃあそうだよね。歩くんだって少し引きずってるんだし。
とりあえず、今日は暇そうだから半休貰って自宅療養としますか。
そうだ、そうしよう!!


 

 




はそう思って、今日は半休を取ることにした。
家に帰っても動きたくないので、夕飯の総菜などを買いに商店へ立ち寄る。
丁度、昼時でまだ食事をしていないせいか、どれもこれも美味しそうに見えて
余計に買い込んでしまった。



 

 

 

 

 

 

 

 





「買いすぎた…歩きにくい…。」

 

 







片足を引きずりつつ、たくさんの買い物袋を持ってよたよたと歩いていた時、
急に手の荷物が軽くなった。

 

 

 







「えっ?」
ちゃん!どうしたの?こんなに荷物持って…」




 

 

 




荷物を持ってくれたのは…八番隊隊長の京楽春水。
彼と は学生時代の同期で親友でもある。




 

 

 




「あ、春水。」
「これみんな総菜?くだものもあるね…。って今時分に買い物かい?」
「うん、今日半休取ったのよ。」
「そうかあ」


 

 

 





で、春水はなんでここに?と聞くと





 

 

 

 



「ん?七緒ちゃんから逃げてきた」

 

 

 

 





と言ってニコッと笑った。
あーまた、相変わらずですか〜。


 

 

 

 

 




「それよりさ…」
「?」
「どうしたの?その足?引きずって。」
「え?あ?コレ?」

 

 

 

 

 

 




ちょっとばかし、任務でやっちゃってね…と恥ずかしそうに
が話したかと思うと




 

 

 





「ご免よ」



 

 

 







と言って春水は を抱え、瞬歩で の家へと向かった。










 

 

 

 

 

 

 

 

 











 

 

 

 

 










の家に着き、まず最初に京楽がひとこと言う。








「とりあえず、買い物の荷物を置いたら四番隊へ行くかい?」
「…結構です…」
「でもさ、ちゃんと治療してないでしょ?その怪我。」





 

 

 





バレてる!

 

 

 









「なんでバレたの?」
「ん?そりゃあねえ、僕の ちゃんのことだったら何でもお見通しv」
「僕のって…(笑)」




 

 

 

 





本当なんだけどねえ…
僕の一番大事な人なんだから、わからないワケがないじゃない。





 

 

 

 








「なんでちゃんと四番隊で治療してもらわないんだい?
 というより ちゃん、四番隊なのに。」






 







自分の霊力使って治療すればあっという間なんじゃないの?



 








「それはそうなんだけどね…」




 

 

 

 



少し言いにくそうに が話し出す。



 

 

 

 





「本当に酷いときとかは、自分の術で治すこともあるけど、
 なるべくね、任務のために霊力を残しておきたいから、
 自分個人の為に使わないようにしてるの…。」


 

 

 

 





だからこのぐらいの怪我はね、ちょっと薬をつけて
休んでいれば大丈夫。




 

 

 

 





しかし春水が、




 

 

 

 





ちゃん、それは違うと思うよ。」
「え?」
「任務のために自分の霊力をとっておく…。それって僕たち死神の為にってことでしょ?」
「うん…。」
「死神の為って事はさあ、 ちゃん達の為って事でもあるわけだよね。」
「…でも…。」
「よく考えてごらん。四番隊が皆ダウンしちゃったら、誰が僕たちを救護してくれるの?」



 

 

 

 




それこそ全滅しちゃうでしょ?と春水が笑いながら話す。


 

 

 

 





「任務のためにも、 ちゃんは万全な体勢でいなくてはダメだよね。」
「… そうだよね…」

 

 

 

 





春水に諭され、少し落ち込み気味の であったが、



 

 

 

 



「ということで、どんな塩梅なの?その怪我は。」


 

 

 

 

 




と春水に言われ、袴を膝ぐらいまでめくられる。

 

 

 

 





「きゃっ!」
「うわ…これは。」



 

 

 

 



の左脚には包帯が巻いてはあるが、前より酷く血が滲んでいる。
腿の部分の打撲は春水には見えなかったらしい。





 

 

 

 




やれやれ…




 

 

 

 







ちゃんさぁ…この怪我が酷くないっていうのかい?」
「大丈夫…かなあって思ってるんだけど…」
「………」
「ごめん。」


 

 

 

 










全く、僕の大事な人は、無茶ばかりするねえ…。






 

 

 








「このままじゃあ良くないから包帯を替えよう。」
「え?」
「四番隊で治療したくないんでしょ?」
「う…。」



 

 

 

 

 

 




春水は、包帯と化膿止めの場所を教えてもらい、 の正面にドカッと座り、




 

 

 

 

 

 




「袴をまくって。」


 

 

 

 

 

 




に怪我の部分を見せるように言った。


 

 

 

 

 

 







「あ〜あ…」
「春水、そんな顔しなくても…(汗)見た目が酷いだけだから…」
「黙って。」

 

 

 

 

 

 




の言葉を遮ると、手際よく包帯を替えていった。






 

 

 

 






「これでヨシと。」
「ありがとう…春水。」
「膝上の打撲も酷そうだけど。」



 

 

 

 

 

 

 





あ、コチラもバレてましたか(^^ゞ




 

 

 

 

 

 




「今度からはもっと自分を大切にしてね。」
「… 反省します。」
「でさ、反省ついでに何だけど…」
「なに?」
「僕にお礼をしてくれないかな?」
「お礼?」

 

 

 

 

 

 





は何をして欲しいのかわからなかった。
そんな を見て春水がニコリと微笑み、

 

 

 

 

 

 

 




「さっき買った総菜があるでしょ?」
「うん」
「あれを肴に一緒に飲もう」





 

 

 



 

 

 

 








なんと春水らしいことか。


 

 

 

 










 

 






「私のお酌でよければ、是非!」
ちゃんのお酌がいいのさ。」


 

 

 

 

 

 

 

 






そう言って笑い合った。
































 END


























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